それは、透明の四角いガラスだった。
中が空洞という感じではない。重さもある。
俺は世界に追い詰められ、まるで自分だけが皆に責め立てられているような感覚を覚えていた。
だけどそれはスポーツの闘いと同じで一つのゲームであり競技で、雌雄(しゆう)生死を分かつような土俵の上ではないという前提だけれど。
四角いガラスの正体は、価値基準だった。
俺は、自分のいる位置がとっても低いという劣等感を持っていたのだ。
だけど四角のガラスに反射させて自分の顔をよく見てみた。
となりには少しやつれた自分の顔と自宅の庭の木々や草木、更には自宅横を歩く人が見える。
まるで鏡のようなガラスであった。
小説。
約600字。
5ページ。
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