その巨躯に、誰も知らない?一寸?の悩み。 村一番の立派な若者、一寸太郎が抱える、男としての致命的な秘密。恋に破れ、故郷を捨てた彼が都で出会ったのは、気高く美しい姫君だった。惹かれ合うほどに深くなる苦悩。そんな二人を鬼が襲う!
愛する人を守るため、男は己の「小ささ」に今、立ち向かう。打ち出の小槌がもたらすのは栄光か、それとも――。 常識を打ち破る、大人のための異色おとぎ話、ここに開幕!
総字数 約18,000字(読了時間 約38分)
〈本文より抜粋〉
村人たちは、彼がその名に反して見事な体格を持つようになったことを喜び、彼の両親もまた、わが子の成長を誇らしく思っていました 。だが、一寸太郎には、誰にも言えない秘密がありました 。それは、彼の「男」としての象徴、その命の源が、いまだに一寸(約3cm)しかなかったことです 。彼の体はたくましく、肩は広く、腕には力強い筋肉がついていました 。顔つきも精悍で、女たちが思わず目を奪われるほどの美しさがありました 。それなのに、下半身に目をやると、彼の男根は、まるで幼子のそれのように小さく、細く、頼りないものでした 。その事実は、彼の心に深いコンプレックスとして根付いていました 。
〇
一寸太郎は、ついに夢への第一歩を踏み出した喜びで胸がいっぱいになりました 。しかし、彼の本当の喜びは、その屋敷で、大納言の娘である美しい姫君と出会った時でした 。姫君は、まるで山桜のように清楚で、その瞳は澄んだ泉のように美しく輝いていました 。彼女の優しい笑顔は、故郷の小夜を思い出させ、一寸太郎の凍てついた心に、再び温かい光を灯してくれました 。しかし、二人の心が近づくにつれて、一寸太郎の苦悩はますます深くなりました 。姫君の瞳には、明らかに彼への特別な感情が宿っているのが分かりました 。彼女の優しい微笑みは、一寸太郎の心を喜びで満たしましたが、同時に、彼の男としての秘密が、二人の愛を阻む壁となることを予感させました 。
〇
二度目の口づけは、一度目よりも長く、そして深いものでした 。姫君は、彼の唇の形を確かめるように、ゆっくりと自身の唇を押し当て、角度を変え、優しく食みました 。やがて、姫君はさらに一歩、未知の世界へと彼を誘いました 。彼女は、固く閉じられていた彼の唇の隙間を、自身の舌先でそっと押し開きました 。一寸太郎の肩が、びくりと震えます 。彼の口内に、滑らかで、熱いものが侵入してくる感覚 。それは、驚きであると同時に、抗いがたいほどの快感でした 。姫君の舌が、彼の舌に優しく触れ、絡みついてきます 。初めて感じる他者の粘膜の感触 。それは、あまりにも官能的で、彼の理性を麻痺させるには十分すぎるほどの刺激でした 。
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